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2012年2月11日 (土)

英国 RESILION Locking Brake Lever 1948

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何の変哲もないカギですが、よーく見ると・・・「RESILION」の刻印が!

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1927年に産声をあげた英国の自転車パーツメーカー「RESILION」。 レジリオンといえば、この独特な形状のカンチレバーブレーキが有名ですね。

写真は1930年代のスチール製です。
コレクションというほどのコンディションでもないので早く実用に使いたくてウズウズしているのですが、なにしろベースとなる当時のフレームなどそうそう転がっているわけではありません(笑)
錆やメッキの剥げが目につくこのスチール製カンチレバーブレーキも、1940年代に入ると他の多くの自転車パーツと同様、アルミニウム化の波に乗ることとなります。

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今回、海を渡ってやってきたのがこちらのブレーキレバー。
アルミニウム製のカンチレバーブレーキにはアルミニウム製のレバーが用いられましたが、このロック機構付きのレバーは単体でも販売されていたようです。

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ブレーキレバーにカギを付けていったいどーすんの??と僕も思いました。
レバーを固定させてブレーキを動作できないようにする? ってあまり意味ないような・・・
少し考えるとブレーキレバーを思い切り引いた状態でこのレバーにロックをかけて固定させ車輪が回転しないようにするんだ・・・と分かりました。
ブレーキレバーの引きしろに応じてロックをかけるポジションが3段階に調整できるようになっていますね。
実はこの穴を見て、やっと上述のメカニズムに気づいたというわけです(笑)

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レバーとクランプ部をつなぐピボットボルトに注目してください。
ロックをかけると、真ん中のネジが切られていない凹部分にシリンダー部からストッパーが降りるようになっていて、ドロボーさんはブレーキレバーをバラそうと思ってもボルトを抜くことができない!という凝り様です(笑)

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当時の広告をネットで拾いました。 内容はこんな感じでしょうか。
「新製品RESILION LOCKING LEVERは現代のサイクリストたちが今すぐ必要とするアクセサリーです。新型の自転車だけでなく古い自転車にもフィットする単純明快なロック装置ですが、効果があります。」
「ケーブル式のどんなブレーキにも適合し・・・(中略)、ピボットボルトはカギがかかった状態では引き抜くことができません。」
「自転車毎に異なるブレーキゴムとリムとの間隔に対応できるよう3段階のロックポジションが用意されていますが、ゴムとリムの隙間が出来るだけ狭くなるようブレーキケーブルをあらかじめ調整しておくことが大切です。」
「ブレーキがロックされていれば、自転車に乗ったり運び去ることは不可能です。」

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しかし、特にブレーキといったクリティカルなパーツのアルミニウム化にあたっては安全面で「これで大丈夫」という担保がなかなかとれなかったようで、このアルミ製レバーが市場に投入されたのは1948年になってからでした。
ところがすでにその頃には、GBをはじめ、バーライトやストラタライトといったメーカーのアルミ製ブレーキが市場を席巻しており、それらのシンプルな機構に比べあまりに複雑なレジリオンのカンチレバーブレーキは徐々に市場からの撤退を余儀なくされるのでした。

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それにしても、こんな無駄?な機構に心血を注いだ技術者の心意気が伝わってくる当時の英国パーツ、僕は大好きです。

※なお、記述にあたってはWEBサイト「Classic Lightweight UK」を参考にさせていただきました。

 

 


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